

留袖におすすめの髪飾りやヘアアクセサリーは?選び方や留袖に合う髪型とポイントも!

留袖におすすめの髪飾りやヘアアクセサリーは?選び方や留袖に合う髪型とポイントも!
黒留袖や色留袖は、格式の高いシーンで大活躍するフォーマルウェアです。その留袖をより素敵に魅せるアイテムの一つに「髪飾り」があります。
一言に髪飾りといっても、さまざまな種類があるので何を基準にチョイスすればいいのかわからない、という方も多いのではないでしょうか?
とくに留袖の場合、格式の高さがとても強く問われるので、シーンにマッチした髪飾りを選ばないと同席する皆様に対して失礼にあたり、ご自分も恥ずかしい思いをする可能性がありますよ。
そこで今回は、留袖におすすめの髪飾りやヘアアクセサリーについて解説します。
髪飾りとは切っても切り離せないヘアスタイル、また年代別の留袖コーデについても詳しくご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね!
留袖に合う髪飾りは目立ちすぎず気品を大切に
留袖を着用するのは、かなり格式の高いシーンになるため、髪飾りやヘアアクセサリーにもそれに見合った気品あるデザインを選ぶことが大切ですよ。
例えば成人式の振袖コーデでは、髪型をハーフアップにしたり、派手に編み込んだり、わざと後毛を残したりしますよね。髪飾りも水引やラメ、リボン、胡蝶蘭などの生花や造花を使って煌びやかにゴージャスに仕上げる人たちを数多く見かけます。
でも、留袖コーデでは、絶対NGですよ。髪型は、アップが基本。襟足やうなじの後毛も厳禁です。できれば髪の色も黒かダークブラウンといった落ち着いた感じがベター。白髪もしっかりと染めておきましょう。
髪飾りも水引やラメ、生花などではなく、鼈甲や漆塗りのかんざしやパール系の目立たず質素なタイプをワンポイントで飾るのがおすすめです。イヤリングやピアスもつけません。ネイルも基本的にはNGですよ。
オシャレポイントは、あくまでも留袖の美しい絵羽や帯の柄であって、髪飾りはどちらかというと留袖コーデを目立たないところから盛り立てるサポートアイテムと理解しておきましょう。
留袖は格を意識した上品なコーデで
ここで、髪飾りについて解説する前に、そもそも留袖とはどのような着物なのか、わかりやすく解説しましょう。
留袖とは、「黒留袖」と「色留袖」の総称です。
黒留袖は、フォーマルウェアの中でも第一礼装にあたり、最上の格式になります。既婚女性のみが着用できます。
色留袖も、五つ紋なら黒留袖と同じく第一礼装です。三つ紋、一つ紋なら準礼装という扱いになります。色留袖は、もともとは既婚者のみが着用するものでしたが、現在では既婚・未婚関係なく着ることができます。
他にも第一礼装には振袖が、準礼装には紋付の訪問着や三つ紋の色無地が含まれます。
第一礼装より格下が、紋なしの訪問着や付け下げ、一つ紋の色無地などの略礼装になります。
ちなみに紋の入れ方は、以下の通りで、紋の数が多いほど格が上がります。
五つ紋 | 背中・左右の胸元・左右の後ろ袖 |
三つ紋 | 背中・左右の後ろ袖 |
一つ紋 | 背中 |
このように、留袖が着用されるのは、かなり格式が高いシーンになるため、今回のメインテーマである「髪飾り」を始め、ヘアスタイルや帯、帯揚げ、バッグ、草履といったアイテムも品位を崩さないデザインを意識して選ぶことがとても大事です。
留袖のルールを理解しよう
着物は、シーンによって着用して良い種類や立場などが、厳格に決められてきました。最近ではかなりゆるくなってきていますが、それでもとくにフォーマルシーンでは、その傾向が強いので、留袖を着る場合は基本ルールをしっかりと理解しておくことが大切です。
そこで、黒留袖と色留袖のデザインの特徴や着用できる人、着用シーンについてもう少し詳しく解説しましょう。
黒留袖と色留袖
黒留袖も色留袖も、お祝いごとや喜びごとといった慶事で着用されるフォーマルウェアです。
黒留袖は、地模様がない黒地の縮緬(ちりめん)に、裾だけ絵羽が入っており、既婚女性だけが着用できます。縮緬とは、絹で平織りされた織物のことで、表面にシボと呼ばれる凸凹があるのが特徴です。
また「めでたいことを重ねる」との意味で、比翼仕立てにするのが一般的です。比翼仕立てとは、黒留袖の下にもう一枚の着物を着ているように見せる仕立て方です。
本来は、白羽二重の着物を着ていましたが、それだと暑くて動きにくいといった理由から、現在では衿、袖口、裾に比翼地を付けるのが常識化しています。
一方の色留袖も、縮緬生地が一般的で、裾だけに絵羽が入っており、色目はピンクやクリーム、グリーンなどのパステル系や、ブルー、パープルなど、黒一色の黒留袖とは対照的に明るく華やかな印象が特徴です。色留袖の場合も、黒留袖と同じく比翼仕立てにします。
留袖の着用シーン
黒留袖は、最上級の格式のため、結婚式や披露宴で、新郎新婦の母や祖母、伯母や叔母、既婚の姉妹などの親族、仲人婦人などが着用します。一昔前までは、正式な結納式で仲人が着用する例もありましたが、最近ではほとんど見られなくなりました。
結婚式では、祖母・伯母・叔母は五つ紋の黒留袖でも良いのですが、母以外の立場の場合は、同じ黒留袖でも母親よりデザインが控えめなものや格下の装いをするのが常識です。といっても控えめがどの程度かは境界線がないので判断が難しいですよね。
そのため、最近では、祖母・伯母・叔母の場合は、三つ紋や一つ紋の色留袖、三つ紋か一つ紋の訪問着を着用するケースも増えています。ただしこの場合、色留袖は比翼仕立てにしますが、訪問着はそこまでしません。
また色留袖は、五つ紋だと豪華で大袈裟すぎるという理由で他で使えるシーンがほとんどないことから、三つ紋や一つ紋が用いられるようになった側面もあります。
独身の姉妹の場合は、20代なら振袖、30代以降なら紋入りの色留袖が一般的ですよ。
ちなみにとくに結婚式では、新郎新婦両家の親族が着用する着物の格を同じにすることがもっとも大切です。
同じ立場にも関わらず、新郎側が留袖で、新婦側が訪問着となると、新婦側の親族に恥をかかせることになります。こうしたことは、後々までシコリとなり親族同士のお付き合いが難しくなるケースもあるため、くれぐれも注意しましょう。
またどれだけ新郎新婦と仲が良い友人や親交のある恩師や先輩でも、留袖は親族側と間違われるため、訪問着や紋入りの付け下げが一般的です。
さて、黒留袖はもっぱら結婚式や披露宴での利用が多いですが、色留袖は、それ以外に叙勲、宮中行事、お家元での初釜など格式の高い式典やお茶会、パーティーでも活躍します。
ちなみに宮中では、黒の着物は喪服という扱いになるため、それ以外の目的では着用されません。よって、毎年1月に開催される歌会始めなどで宮中に参内する場合は、第一礼装である五つ紋の色留袖になります。
また、慶事と言っても、お子さんやお孫さんの入学式や卒業式、お宮参りなどでの留袖コーデは格が高すぎるため、NGと考えてください。こちらも訪問着での参加がよいでしょう。
留袖と訪問着の違い
留袖と間違いやすい着物に訪問着があります。
訪問着は留袖と似たようなシーンで着用されることが多いうえ、デザインが似たタイプが少なくありません。
そこで、留袖と訪問着の違いについても簡単に解説しておきましょう。
留袖が裾にしか絵羽がないのに対して、訪問着は広げた時に、肩から袖、裾を含めて一枚の絵画のように絵羽が繋がっており、縫い目で途切れることがありません。留袖は長襦袢や半襟は白の無地が基本です。訪問着も同じですが、カジュアルシーンでは、必ずしも白無地でなくても構いません。
そのため見た目の華やかさでは色留袖よりも訪問着の方が勝ります。
ちなみに付け下げは、訪問着に比べると柄が少なく、あるいは小さく地味なのが特徴ですよ。裾周りや肩、袖あたりにワンポイントで飛び飛びに描かれているのが基本です。
上半身に柄がなければ、留袖か付け下げということになります。ただ付け下げは、お出かけ着ではあるものの、訪問着より控えめというコンセプトで作られているので、色留袖に比べると地味なものが多いですよ。
![]() | 付け下げと訪問着の違いとは?定義や着用シーン・見分け方・おすすめのコーディネート例もご紹介! 付け下げと訪問着について詳しく解説しています。合わせてご覧ください。 |
留袖にピッタリの髪型とスタイリングポイント
それではここから、留袖にピッタリの髪型とスタイリングポイントを解説しましょう。ヘアスタイルは、髪飾りとの相性にも影響してくるので、切り離して考えることはできません。
留袖に合った素敵な髪型を仕上げる最後のプロセスで髪飾りを添える、とイメージするとよいでしょう。
それでは、ロングヘアとショートヘアに分けて見ていきます。
ロングヘアのスタイリング
ロングヘアは、夜会巻きやシニヨンでアップスタイルにします。髪の毛にツヤを出し、編み込まずに大きなねじりを入れて仕上げると上品な留袖美人に仕上がりますよ。シニヨン配置を下げすぎないように気をつけましょう。
ミディアムヘアの方も、基本的にシニヨンがおすすめです。丁寧に流して面の美しさを演出できるように仕上げるのがコツです。
留袖コーデでは、襟足やうなじに後毛を残すのはNGです。自信がない場合は、ヘアピンやスプレーを使ってしっかり固定してください。
矢先を遊ばせるのも控えましょう。全体のボリュームが出過ぎないように(トップやシニヨンの自然なボリュームはOK)注意してコンパクトに仕上げると、全身のシルエットが美しくなりますよ。
ショートヘアのスタイリング
ショートの場合は、髪の長さにもよりますが、可能なら基本マナーであるアップスタイルを目指しましょう。とにかく襟足を綺麗に見せることが大事です。毛の長さが足りない場合は、付け毛などで対応してください。
ボブやベリーショートの方は、アップにできないこともあるでしょう。その場合は、ヘアワックスやスプレーでしっかり固め、シャギーも抑えて毛先が出ないように仕上げてください。
上品な留袖向きの髪飾りの選び方
さて、続いてはいよいよ留袖向きの髪飾りについて解説しましょう。
留袖用の髪飾りは、目立ちすぎず上品であることが条件のため、種類や特徴は自ずと絞られてきます。
具体的には、かんざしとつまみ細工の2種類です。
伝統美を引き出すかんざし
留袖用のアップスタイルには、和風髪飾りの代表である、かんざしがいち押しです。
かんざしは、大きく一本足タイプと二本足に分かれますが、留袖では安定感のある二本足がよいでしょう。
漆塗りや鼈甲のバチかんざしは、気品と風格が演出できるので、50代〜60代以降の方にはとくによく似合いますよ。
30代〜40代の方には、パール系や、パールビーズのコームかんざしがおすすめです。ラインストーンや小さなパールがあしらわれているものなら、漆のかんざしもよいでしょう。Uピンタイプもコンパクトで可愛いですよ。
控えめ上品なつまみ細工
つまみ細工は、小さな布を折りたたんだり、重ね合わせたりして桜や菊、蝶や鳥などの模様を形作る日本ならではの繊細で美しいアイテムです。パターンは無限にあるのでだれとも被らない点は大きな魅力ですよ。手先が器用なら自作もおすすめです。
ただあまり可愛くなりすぎないように、トーンを落とした落ち着いた色使いのものがよいでしょう。
シーンに合った髪飾りの選び方
続いてシーンに合わせた髪飾りの選び方や意識するべき点、注意点について解説しましょう。
フォーマルシーンでの選び方
留袖は、一般的に結婚式や披露宴で着用されることが多いです。そのため、髪飾りは金や銀、パールなどを使った明るいものがよいでしょう。
漆塗りや鼈甲であれば、吉祥文様や有職紋様など縁起のいい柄が描かれたものは、品が感じられて意外と目立つのでおすすめですよ。
お茶会ではかんざしが落下すると、茶器を傷つける恐れがあるので、髪飾りはあまりおすすめしません。もし使う場合でも、不安定な一本足タイプは控え、必ず耳よりも後ろにつけるように心がけてくださいね。
季節感も意識して
髪飾りは、季節感もぜひ意識してみてください。
留袖の柄が、春夏秋冬でそれぞれ違った特徴があるので、それに合わせて髪飾りも変えてみるとよいでしょう。
とくにバチかんざしは、春なら桜や梅、夏なら朝顔や紫陽花、秋は紅葉、冬は椿など、柄が違うだけで雰囲気がガラリと変わるものですよ。
カラーも、春はピンク、夏はブルー、秋はオレンジやブラウン、冬は雪を思わすシルバーやホワイトなど、季節をイメージさせるものがあしらわれていると、留袖と実によくマッチします。
留袖で避けたい髪飾り
留袖を着用するシーンは、かなり格式が高いため、成人式の振袖コーデの時のような華やかで派手なもの、またチャラチャラして品のないものは避けましょう。
具体的には、以下のようなものになります。
- 造花
- プリザーブドフラワー
- 生花
- リボン
- 水引や紐
- 金箔・ラメ
- 帽子・ヘッドドレス
動くたびに揺れるタイプのかんざしもNGです。
成人式や卒業式などは、ご自分がメインであること、また格式が高すぎないことなどから、ある程度派手なものやカジュアルなものでも許されます。
しかし、留袖は、結婚式で大事なお客様をお迎えする立場だったり、極めて格式の高い式典などに参列したりする際のコーデのため、気高く上品に映ることを第一に考えてください。
留袖の髪飾りはどこにつけるの?
最初にもお伝えしたように、留袖コーデでは、髪飾りは決して目立たせるアイテムではありません。ヘアスタイルを上品に仕上げて見せる方がとても大切です。その髪の毛をそっと支えるのが、髪飾りの役割です。
その意味では、ヘアのまとめ方によって左右どちらでも構いませんが、耳よりは後ろあたりに飾ると綺麗に見えますよ。後頭部の真ん中ではなくやや右か左にずらすように心がけてみてくださいね。
色留袖の年代別コーデとそれに合う髪飾り
留袖に合う髪飾り選びについて一通り解説したところで、ここからは留袖コーデについて考えましょう。
留袖コーデは、とくに色留袖の場合、年代によって似合うものが違ってきます。そのためご自分の好みで選ぶより、年齢に相応しいカラーや柄を重視する方がよいでしょう。
そこで、30代から60代以降の範囲で年代別におすすめの色留袖コーデをそれぞれに合う髪飾りとともにご紹介しましょう。
30代
30代で留袖を着用する方は、まだ少ないかもしれません。でもチャンスがあれば、女性としてステップアップするためにぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか。
カラーは、淡いピンクやクリーム、ブルー、グリーンといったパステル系や薄いパープル、オレンジなどがおすすめです。
模様は和洋問わずさまざまな種類の花があしらわれている華やかな感じがよく似合いますよ。30代というと独身の方やお若いママさんも多いですから、落ち着いた中にも明るさや可愛さで若々しい留袖コーデを演出してみましょう。
色留袖|対応身長:155~157cm|サイズ:7~13号|#2B142
色留袖|対応身長:155~163cm|サイズ:7~13号|JAPAN STYLE|#2B155
その際の髪飾りは、金や銀といった金属にパールやラインストーンがあしらわれたタイプがおすすめです。漆塗りや鼈甲などのバチかんざしは、落ち着きすぎていてマッチしない可能性が高いので気をつけましょう。
40代
40代は、クリームやベージュ、ライトグレー、淡いパープルなどがおすすめです。
柄はやや落ち着いたものを意識して、必ずしも花だけを前面に出すのではなく、亀甲紋様や立涌(たてわく)、七宝(しっぽう)、向かい蝶、花菱といった有職(ゆうそく)紋様、鳳凰や鶴といった吉祥の生き物もよいでしょう。
色留袖|対応身長:165~165cm|サイズ:13~17号|#2B144
色留袖|対応身長:155~160cm|サイズ:7~13号|#2B138
この年代も、パールやビーズ系のかんざしをおすすめしますが、亀甲紋様や有職紋様の留袖にする場合は、漆塗りや鼈甲でも似合うものがあるでしょう。
50代
50代は、グレーや藤色、深緑、ベージュなどがおすすめです。
例えば植物なら、洋花よりも菊や松竹梅、牡丹などが映えますよ。鶴亀、宝尽くし、七宝、菱、青海波(せいかいば)といった吉祥紋様は、生命力や高貴、延命長寿といった幸せを想像させる意味合いがあるので、とくに結婚式や披露宴などに付けると喜ばれます。
色留袖|対応身長:150~160cm|サイズ:7~13号|#72B108
色留袖|対応身長:155~162cm|サイズ:7~13号|#2B133
この年代は、金属系より、木材系や鼈甲のバチかんざしを意識して使うと映えるでしょう。
60代〜
60代以降は、落ち着きのある藤色、深緑、グレーやカーキ、ブラウンといったアースカラーなどがおすすめ。
模様も、洋花というよりは、松竹梅や秋の七草(萩やススキ、撫子、女郎花、桔梗など)、菊、藤などがマッチしますよ。また、鶴亀や鴛鴦(おしどり)、鳳凰といった縁起の良い生き物も祝いの場に幸福感を与えるのでよいでしょう。
色留袖|対応身長:155~160cm|サイズ:7~13号|#2B103
色留袖|対応身長:150~157cm|サイズ:7~13号|#72B130
60代以降も、50代同様、漆塗りや鼈甲のバチかんざしが似合います。
髪飾りとヘアセットについての注意事項
髪飾りとヘアセットに関して、注意すべきことについてご紹介しましょう。
髪飾りは購入か手作り
詳しくは後述しますが、留袖は購入するより着物レンタルを利用する方がお得です。その理由の一つに留袖以外の長襦袢や腰紐、バッグ、草履といった小物一式を借してもらえるというものがあります。
ただし、髪飾りについてはレンタルできるケースはほぼありません。ご自分で購入するか、手作りするかのいずれかになるでしょう。
その場合、とくに本鼈甲や漆塗りだと高いものは数万円以上します。留袖を着る機会が多い方は、何度も使えるので高価でも一点は買っておくと便利かもしれません。
でも、あまり留袖を着用する機会がない場合は、プラスチック製のものでもよいでしょう。無理のない範囲で手配するようにしてくださいね。
着付けの際は前開きの服で
ヘアセットやメイクをしてから訪問着に着替える場合は、前開きの服を着るようにしましょう。頭から被るタイプだと脱いだ時に髪型が崩れたり、服にメイクが付着してしまったりすることがあるからです。
かといって着付けた後にメイクやヘアセットするのもおすすめしません。留袖に化粧品が付いてしまったり、ヘアスプレーがかかってしまったりする可能性があるので、できれば避けましょう。
プロのヘアスタイリストに相談する
留袖に最適なヘアスタイルは、個々の顔立ちや髪質、留袖の柄や色によって異なります。もしどうしても決められないとか、どうすれば良いかわからない場合は、美容師の方に相談してみるのもおすすめですよ。
プロはさまざまなタイプの人たちのヘアメイクやアレンジをこなしているので、あなたにぴったりの髪型を教えてくれると思います。
フォーマルシーンで留袖を着る際の注意点
フォーマルシーンに留袖で出席する場合は、周囲からの注目を浴びるケースが多いため、マナーにも十分気を配る必要があります。なかでも歩き方と食事の摂り方は、同席する方々の印象を大きく左右するので、とくに注意しなければなりません。
歩き方
留袖コーデをより美しく見せるのは、着用している方の所作。とくに歩き方によって、同じ留袖でも、見た目の雰囲気や気品に大きな差が出ると理解してくださいね。
フォーマルシーンでは、ご自分を素敵に見せることも大事ですが、式の雰囲気をけがさないとか、主催者や同席する方々に気持ちよく過ごしていただくことも大変重要です。
その意味で、立ち居振る舞いに気を配るのも大切なマナーの一つと心得ておきましょう。
では、留袖での美しい歩き方について解説しましょう。
ポイントは3つあります。
まず一つ目は、「膝をくっつけるような気持ちで、やや内股で歩く」です。
足が開いたり、外股だったりすると着崩れの原因になりますし、ガサツで下品に映るので注意しましょう。
二つ目は、「胸を張りすぎず、頭頂部から糸で真上に引っ張られているイメージで、真っ直ぐな線の上を歩くつもりで歩く」です。
猫背で顎を前に出してはいけませんが、胸を張って偉そうに見えるのもよくありません。「楚々として上品に」を意識しましょう。一本の線上を歩く気持ちでいると、自然とやや内股になるのでスタイルも整いますよ。
最後は、「足首から後ろが裾から見えない程度の歩幅で、足裏を天(草履の上面)に付けたまま歩く」です。
留袖の中だけで歩くイメージを持ってください。実際に歩く際は、足が裾の前から顔を出します。でもその範囲は、足首より前までと考えてくださいね。
それ以上出すと大股になりますし、長襦袢が見えたり、八掛が擦れて傷んだりするため、気をつけましょう。ちなみに八掛とは、袖口、前身頃、後ろ身頃、衽(おくみ)裏の全部で8か所に付ける裏地のことで、袖や裾を保護する役割があります。
また、足裏を天に付けたまま歩こうと思うと、かかとではなく、つま先から地面に着地しなければなりません。こうすると歩幅が自然と小さくなりますし、パタパタと音がしないので、より上品に見えますよ。
鼻緒を親指と人差し指でしっかり挟むように意識するのもよいでしょう。
食事の摂り方
フォーマルシーンでの食事マナーのポイントは3つ。「座り方」「ナプキンの使い方」「袖への配慮」です。
まず座り方ですが、椅子に浅く腰掛けるようにしましょう。その方が猫背にならないため、ナイフやフォークなどのカトラリーが使いやすくなりますよ。
深く座って背もたれを使うと帯が潰れてしまうので注意してくださいね。
ナプキンは、膝に広げて帯に挟むとズレないので安心です。衿に挟むと汚れる心配がなくなるため良さそうですが、マナーに反するため控える方がよいでしょう。
そして、食事中にグラスをもったり、離れたお皿にある料理を取ったりするときは、必ず片方の手で袖を押さえるようにしましょう。思いの外袖が長いので、グラスを倒したり、料理で袖を汚したりしないために注意が必要です。
袖をまくるのはマナー違反です。もし料理が離れていて手が届きそうもなければ、無理をせずスタッフか近くの同席者にお願いしましょう。
留袖はレンタルがおすすめ
留袖が必要な場合は、購入よりも着物レンタルがおすすめです。その理由について解説しましょう。
コスパがいい
留袖はいつ必要になるかわからないですよね。しかもその目的や季節によって着たいデザインが違ってくる可能性もあるでしょう。
例えば、結婚式とお茶会では場の雰囲気が違います。また夏前や残暑の時期は単衣(ひとえ)、盛夏なら絽(ろ)を着用するのが一般的です。春と秋では適した柄も異なるでしょう。
これらすべての用途に合うように、複数のパターンの留袖を購入するのはコスト面で大変です。その点、着物レンタルであれば安いものなら1万円前後で借りることができます。
しかもキャンペーンなどで通常より安い料金で貸し出しているケースも少なくないため、かなりコスパがいいですよ。ネットレンタルの場合は、無料で送り届けてくれる場合もあるので、大変お得です。
家紋がわからなくても大丈夫
留袖は、紋を入れることも多いので、レンタルではご自分の家紋があるか心配という方もおられるかもしれませんね。でもそこは大丈夫ですよ。
着物レンタルでは、家紋部分だけ自由に貼り替えられる貼り紋や、誰が使っても良いとされる通紋を利用するからです。
小物がセットでレンタルできる
着物レンタルの場合は、セットで小物も借りることができます。留袖は、着物だけあればいいわけではありません。
長襦袢や帯あげ、帯締め 、重ね衿、肌着、腰紐、伊逹締め、帯板、帯枕、衿芯、和装ベルト、 草履、足袋など数多くの小物が必要になります。着物レンタルはこれらがレンタル料金に含まれているので、購入に比べるとかなりお得ですよ。
e-きものレンタルで留袖のレンタルを申込みいただくと下記の16点がセットになっていてとても便利です。
- 着物
- 長襦袢(白半衿付き)
- 袋帯
- 帯揚げ
- 帯締め
- 肌着(ワンピースタイプ)
- 腰紐(4本)
- 伊達締め(2枚)
- 和装ベルト
- 帯枕
- 帯板
- 衿芯
- 草履
- バッグ
- 足袋(新品プレゼント)
- 末広(扇子)
好きなデザインやブランドが選べる
着物レンタルは、ラインナップが豊富な点も魅力です。留袖の場合、成人式用の振袖や卒業式の袴などと違って、ユーザーの年齢層はまちまちです。もちろんサイズもさまざまですよね。
購入の場合は、年を重ねたり、体型が変わったりすると着れなくなる可能性がありますが、着物レンタルだとその時の年齢や目的に合わせたデザインやサイズの留袖をチョイスできます。
留袖は色んなブランドや有名デザイナーがデザインしており、毎年のように新作もリリースされるため、レンタルの方が流行にキャッチアップできるでしょう。
手続きが楽
着物レンタルには、ネット店舗とリアル店舗の2種類があります。とくにネット店舗の場合は、スマホがあればすべての手続きが済むのでとても便利です。
アカウントを作り、画面上でカタログからお気に入りの商品を選んだら、そのまま申し込んで決済するだけです。わざわざお店に出向かなくても、ご家族と相談して自宅から予約したり、お友達と一緒に選んだりできるのも嬉しいですよね。
急なニーズにも対応できる
着物レンタルは、急なお呼ばれにも対応できます。とくにネット店舗の場合は、24時間・365日いつでも予約できるうえ、留袖一式が郵送で届くので大変便利ですよ。
クリーニングが不要
着物レンタルは、使用後のクリーニングが要りません。留袖のクリーニングは、一着につき数千円から1万円前後かかるのが一般的です。かさばるため、クリーニング店に持っていくのも楽ではないでしょう。そうした手間とお金がかからないというのは、お得感がありますよね。
ひどく汚したり、破いたりした場合は、クリーニング代や補修費が請求されることがあります。ただそのような場合に備えて、1,000〜2,000円くらいで入れる保険が用意されていることが多いので、心配な方は入っておくとよいでしょう。
e-きものレンタルでは、訪問着のレンタルをしていただいたお客様が加入できる「安心サポートシステム」をおすすめしています。
詳しくは、 ご利用ガイド▶安心サポートシステム をご覧ください。
使用後の手入れや収納が不要
購入の場合は、使用後にクリーニングしたり、定期的に陰干ししたりと何かと手入れが大変です。収納にも場所をとります。着物レンタルでは、そのようなことが一切必要ないためとても便利で余分な手間がかかりません。
まとめ
留袖におすすめの髪飾りについて解説しました。
黒留袖も色留袖も、フォーマルシーンで活躍する品格の高い装いです。そのため髪飾りも、それに合わせた落ち着きと上品さを兼ね備えたタイプを選ぶことが大切です。
30代〜40代の方は、パールやビーズをあしらった金や銀のかんざしがおすすめです。50代〜60代以上の皆さんは、漆塗りや鼈甲などの落ち着きと風格のあるタイプがよく映えるでしょう。
留袖は、絵羽模様が美しく、TPOに合わせて選ぶ楽しみがありますが、髪飾りも同じく色々なデザインを見ているだけでワクワクしてきます。ぜひ、ご自分の体型やヘアスタイル、季節感も含めてトータルでお似合いになる髪飾りを見つけてください。
e-きものレンタルでは、留袖や訪問着、付け下げがご入用の皆様を経験豊富なスタッフが全面的にサポートいたします。
愛知で創業50年以上の歴史を持ち、トレンドから根強い人気の定番まで、結婚式にピッタリの幅広いラインナップを数多くご用意しております。小物もスタッフが無料でコーディネートしてお送りしますので、お着物初心者の方もご安心ください。
皆様のご利用を心よりお待ち申し上げております。