卒業式袴のタブーを解説!これっておかしい?着こなしや動き・先生の服装やレンタルの注意点も!
卒業式袴のタブーを解説!これっておかしい?着こなしや動き・先生の服装やレンタルの注意点も!
今や卒業式に袴で出席するのは常識になりつつあります。
でも多くの皆さんは着慣れていないので袴コーデの正式なマナーを詳しくご存知ないかもしれません。
そこで今回は卒業式袴のタブーをまとめました!
歩いたり座ったりトイレに行くときなどの注意点もご紹介します。
この内容を理解しておけば式当日のマナーは心配いりませんよ。ぜひ最後までお読みくださいね!
卒業式は袴じゃないとダメ?
そもそも卒業式には袴姿で出席しなければならないのでしょうか?
というと、答えはNOです。
規定の制服があるとか学校で禁止されていない限り何を着ても自由。もちろん袴を希望する方は好きなコーデで参加してもOKですよ!
もともと袴は明治から大正にかけて女学生向けに開発された制服のようなもの。スカートに似た袴は立ったり座ったり自転車に乗ったりするのに楽で、着物が当たり前だった若者に喜ばれてブームとなりました。
その後は洋服が主流になり、いつしか学び舎から袴は姿を消します。
そのブームが再燃したのは、80年代後半に当時のトップアイドル南野陽子さんが主役を演じた映画『はいからさんが通る』で袴姿を披露したのがきっかけでした。
当時の若者には南野さんの袴にブーツというファッションが新鮮で、90年代以降徐々に卒業式で着用されるようになります。
その後、平成を経て令和になった今でも袴人気は衰えず、最近では大学だけでなく小学校でも卒業式に袴で参加する児童が増加中。
毎年のように新作もリリースされ、柄や色使い、小物や髪飾りなどのデザインにもトレンドがあります。
かつてならタブーとされたかもしれない、レースの重ね衿や、パステル、くすみカラーの二尺袖なども、すっかり今風のオシャレを楽しめる人気アイテムになっているのです。
とはいえ、袴は日本が誇る着物コーデのひとつ。
守るべきタブーがいくつかあるので、袖を通すならしっかりと押さえておきたいところです。
卒業式袴で避けるべきタブー
ということでここからは卒業式で避けるべき袴に関するタブーについてご紹介しましょう。
成人式の振袖を使い回していいの?
成人式のマイ振袖をお持ちの方は、卒業式で使い回してもOKですよ!
大学の卒業生の中には、すでに成人式用のマイ振袖を購入したという方も多いでしょう。
そして恐らく、その後一度も袖を通していない方がほとんどではないでしょうか?
だとしたらとても勿体ないですよね。
せっかくのマイ振袖ですから、気が向くようなら使い回してはいかがでしょうか。
ただ袴コーデの場合は袴を追加で手配しなければなりません。購入かレンタルでその振袖に似合うものを探して下さいね。
無地はもちろん、上からしたに向けてグラデーションになっていたり、縦に向かってモノトーンになっていたり、花や蝶などの柄が刺繍されていたり。
昔とは違ったオシャレなものがたくさん登場しています。
袴(単品)|#E-H201-24-7|対応身長:153~158cm|サイズ:7~13号|普通体型
袴(単品)|#A-23-5|対応身長:148~153cm|サイズ:7~13号|普通体型
袖が長くてもいいの?
ネット画像などで袴コーデを見ていると袖が長いタイプと短いタイプがあることに気づかれるでしょう。
どちらが正式なのでしょうか?
実はどちらでもOKでとくに決まりはありません。
長いタイプは中振袖といって100cm前後になります。
短いタイプは二尺袖で、76cm前後が一般的。
卒業式の袴コーデでは動きやすさや見た目のスッキリ感から二尺袖が選ばれる傾向が強いです。
とくに背が高くない方は中振袖だとダブついて見えたり、袖を地面で汚したりするので好ましいとはいえません。
髪飾りも含めたトータルバランスでどちらにするか決めるとよいでしょう。
振袖袴|ピンク系|0S0018 H|対応身長:158-163cm|サイズ:7-13号
振袖袴|白系|0S0001 H|対応身長:158-163cm|サイズ:7-13号
振袖袴|黒系|0S0014A H|対応身長:158-163cm|サイズ:7-13号|和風館
どんなデザインでもいいの?
卒業式袴は、基本的に好きなデザインで構いません。
ただあくまで卒業式なので、母校に敬意を示し、校風や伝統に配慮する意味でもある程度は節度を保つことが大切。
最後の最後で学校の品位を汚し、ご自分の価値を落とすことのないように気をつけましょう。
右と左はどちらが前でもいいの?
袴の基本的な着方は、右前です。
右前というのは人から見て右、つまり自分から見ると左側が前になります。
左前は葬儀の着付けになるので絶対に避けてください。
プロに着付けてもらう場合は心配ないでしょうが、ご自分で着る場合は注意してくださいね。
履き物は草履じゃなきゃいけないの?
履き物にもとくに決まりはありません。
草履が正式のように思われがちですが、大学の卒業式ではブーツ派も多いです。
ただ袴レンタルでは草履をセットで貸してくれることも多いですよ。
ちなみに大正時代の女学生は革靴を履いていました。
今どきの袴コーデは、さまざまな色や柄があるので、ブーツも黒だけでなくブラウンやベージュ、ホワイト、ピンクなどバリエーションも豊富ですよ。
袴の裾の長さに注意
袴は裾をすらないように草履の場合はくるぶしあたりが目安。ブーツならさらにそれより5cmほど短めにしてください。
袴で食事をしてもいいの?
袴姿での飲食は最小限にとどめておきましょう。
水分を取りすぎるとトイレが近くなります。でも式当日はおそらくどの会場のトイレもかなりの混雑が予想されます。何度も行くと着崩れの原因にもなるので水分補給のしすぎは要注意ですよ。
また食べ物や飲み物で振袖を汚すと大変です。汁物や醤油・ソースなどのタレがかかったもの、コーヒーや紅茶、お茶なども染みるとクリーニングが大変になります。おにぎりや具の少ないパン、片手でも飲めるパック型のゼリーやプロテインバーなどがおすすめですよ。
袴レンタルは返す時にクリーニングは必要?
卒業式では袴レンタルを利用される方が多いと思います。
袴レンタルでは、基本的に返却時のクリーニングは必要ありません。
そのまま送るかショップに直接持って行きましょう。
ただ、ひどい汚れや破損があると賠償しなければならないこともあるので、ショップに問い合わせてくださいね。
心配な方は1,000〜2,000円くらいで保険に加入することもできますよ。補償範囲を確認して必要に応じてご検討ください。
e-きものレンタルでは、袴のレンタルをしていただいたお客様が加入できる「安心サポートシステム」をおすすめしています。
詳しくは、 ご利用ガイド▶安心サポートシステム をご覧ください。
延長レンタルやキャンセルはOK?
袴レンタルでは基本的に予約をキャンセルしたり、レンタル期間を延長したりできます。
ただ、ショップの規約でキャンセル料金や延滞金が決められていることが多いので、その条件も含めて予約前に確認するようにしてくださいね。
髪飾りに生花を使ってもOK?
髪飾りに生花を使う方もいますが、とくにレンタル袴の場合はおすすめしません。
花粉が着物につくとクリーニングでも取れなくなることがあるのでトラブルのもとです。
生花は付けた瞬間はインパクトもあり美しいですが、時間が経つとし萎れてしまいます。肝心の式の途中で髪飾りが崩れると見えていないのは自分だけという残念な結果になりかねません。
どうしてもお花を付けたい方は、造花やドライフラワー、ブリザーブドフラワーなどを検討してはいかがでしょうか。
他にもたくさんのカラー、デザインの髪飾りをご用意しておりますのでご覧ください。
小学生でも袴で卒業式に出席できるの?
最近は、小学生でも卒業式に袴で出席するケースが増えています。
ただ中には、親御さんやお祖父様・お祖母様が子どもや孫にいい思い出を残してあげたい、晴れ姿を見てみたいという思いから無理にすすめてしまう例もあるようです。
友達の中で浮いてしまったり、恥ずかしいのに無理に着せられたりすると一番傷つくのは主役であるお子さんですから、保護者の皆さんはくれぐれも先走らないように注意が必要です。
ご本人がどうしたいかをしっかりと確かめ、学校によっては袴を禁止しているところもあるので、よく調べてから検討するようにしましょう。
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袴で歩く時の注意点
さてここからは、袴を着た後のさまざまな動作でのタブーとおすすめの所作をご紹介しましょう。
まず歩き方から。
袴は洋服と比べるとボリュームがあるので普段と同じ歩き方ではぎこちなくなるだけでなく、着崩れしやすくなるため注意が必要ですよ。
ポイントは、上品にゆっくりを意識すること。
目の前に一本のまっすぐな線があるとイメージしてその上を右と左の親指で(やや内股ぎみに)交互に踏むように歩きましょう。このとき頭を上から糸で吊られているようにイメージしてやや胸を張り、体重を少しだけ後に掛けるようにするとよいですよ。
腕は大きく振らず、大股にもならないように意識します。せわしなくバタバタすると下品になり、せっかくの袴コーデが台無しですから、しゃなりしゃなりと優雅に歩くようにしましょう!
階段の上り下りの注意点
続いて階段の上り下りです。
袴の場合、上り階段では足先が見えにくいためつまずくと危険です。階段で裾がするのも避けなければなりません。
そこで片手(可能なら両手で)で袴をサイドから少しだけ持ち上げると上りやすくなりますよ。
下るときは、袴の後ろ側のスキマに手を入れて持ち上げながら歩きます。上るときは前なので裾が見えますが、下りる際は後ろが見えないため、しっかり持ち上げないと知らない間に裾を階段ですってしまいかねないので気をつけましょう。
上るときも下りるときも、手をできるだけ中央あたりまで差し込むと袴が高く持ち上がりやすくなるので覚えておいてくださいね。
袴で座る時の注意点
袴で座る際は、まず椅子やソファなどが汚れていないか確認しましょう。電車や駅のベンチなどは思わぬ汚れが付着していることがあるので注意してくださいね。
どうしても座らなければならない場合は、ハンカチなどを敷くとよいでしょう。
座る前に階段を下りるときのように、袴の後ろ側を少しだけ持ち上げ、そのまま膝を折って真下に座るイメージで浅く腰掛けます。こうすることで、袴が引っ張られて帯などがズレるのを防ぎます。
座ると同時に両方の袖を太ももの上で畳むようにして重ねます。袖が床や地面につかないように注意し、見た目を意識して綺麗に重ねましょう。
さらに背もたれは使わず、背中をまっすぐ伸ばしてください。
慣れていないと長時間は疲れるかもしれませんが、猫背にならないよう腰を立てるイメージで座るとよいですよ。
袴で車に乗る時の注意点
袴で車に乗る場合は、できるだけ後部座席に座るようにしましょう。後部座席だと前の席のヘッドレストにつかまって背もたれを使わずに済み、着崩れたり、シワがよったりするのを防げます。
車に乗り込む前に、まず荷物を先に車に入れちゃいましょう。そして必ず両手に何も持たないフリーの状態になってください。
背中はもたれないので、荷物が小さければすぐ後ろあたりに置いておいても大丈夫でしょう。荷物がかさばる場合は、トランクに入れた方が車内がスッキリしていいかもしれません。
車に乗る時は、前からではなくお尻から乗ります。袖を太ももの前でまとめて両足を揃えながらいったんシートに腰掛けたら前のシートのヘッドレストをもちながらお尻を軸にしてくるりとゆっくり回ってください。そうすると裾を踏んだり、袴がシワになったりせずに済みます。
この時、頭をドアの枠にぶつけないように気をつけてくださいね。
ワンボックスの場合は、ステップがあるのでそこに足をかけながらお尻をシートに乗せてくるりと回るようにします。
ちなみに足から入ってしまうと袴が邪魔して前に進めなくなるため、必ずお尻から乗るようにしてください。
降りるときは両手をフリーにしてお尻を軽く回転させ、両足を揃えて同時に地面へ着けるとスムーズに降りられますよ。
さらに、袴姿ではいつものように体の自由がきかないため、できればご自分で運転するのはやめた方がいいでしょう。万が一事故に遭ったら大変ですからね。
ご家族か知り合いで着物を身につけていない方にお願いしましょう。そして着崩れ防止のためにも、ゆっくり運転してもらってくださいね。
実は、着物での運転は道路交通法の上では禁止されていません。でも、都道府県によっては条例で禁止しているところもありますよ。栃木県や秋田県、岩手県などは禁止しているので、運転予定のある方はその前にご自身の住む自治体の条例をきちんとチェックしておくことをおすすめします。
袴でトイレに行く時の注意点
トイレは必ず事前に練習しておきましょう。
以下のような手順で行うと楽ですよ。
袖を左右一枚ずつ持ちあげてそれぞれ帯に挟む(シワが寄らないように) ↓ 袴を両手で持ち上げお腹のあたりでまとめて片手で持つ ↓ 続いて長襦袢と肌着も一枚ずつまくりあげて袴を包むようにして片手でもつ |
このようにして用を足したら、逆の手順で整えながら戻します。
袴は後ろから見た時に、腰のあたりがふっくらと膨らんでいるとラインが綺麗に見えます。でもトイレに行くたびにこの膨らみが小さくなることがあります。
両手を袴の横から入れて帯の結び目を少し上に持ち上げると元に戻るので、トイレから出るときはこの方法で修正するようにしてくださいね。
袴で食事をする時の注意点
すでにご説明したように、袴姿での飲食は基本的におすすめしません。でも謝恩会や二次会などに袴のまま出席する場合はいたし方ないでしょう。
その場合でも、テーブル上のものを取る際に袖でコップや器を倒さないために、袖口を逆の手で押さえるようにしましょう。
また、ナプキンやそれに代わるハンカチなどでできるだけ上半身を覆う工夫をしてください。
先生の注意すべきタブー
卒業式に袴姿で出席する先生もおられるでしょう。
その際は校風や伝統から外れないデザインを意識するのはもちろん、主役はあくまでも学生ということを忘れず、目立ちすぎない装いで臨むように心がけてください。
e-きものレンタルでは、先生におすすめの袴のレンタルもあります。
卒業袴|紫系|R847B|対応身長:158-163cm|サイズ:7-13号
卒業袴|白系|桜|R1025|対応身長:153-158cm|サイズ:7-13号
まとめ
卒業式は絶対袴で出席しなければならないということはありません。でも袴を着る場合は、基本的なマナーやタブーを心得ておく必要があるでしょう。
とくに歩いたり、座ったり、車を乗り降りしたり、食事をするときには、一つ一つの動作に気をつけなければなりません。記事内でお伝えしたように行うと、所作がとても美しくなるうえ、汚したり破損したりする可能性が低くなるので一石二鳥ですよ。
当日にいきなりだとなかなか上手くいかないため、事前に一通り練習しておくことをおすすめします。
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