伊達衿(だてえり)って何?
さて、突然ですが問題です。
下記の中で、「伊達衿」(だてえり)(重ね衿)を付けても良いものは何でしょう?
① 成人式に着る振袖。
② 卒業式に着る二尺袖と袴。
③ お茶席に着る訪問着。
はい、全て付けて大丈夫です。
■「伊達衿」(重ね衿)とは着物を何枚か重ね着しているように見せかける為に使います。
着物の襟に重ねる襟の事です。
<「伊達衿」(重ね衿)リバーシブルタイプ>こちらは振袖に付けることが多いタイプ
パールビーズが付いた「伊達衿」(重ね衿)
こちらも華やかな振袖向き
「衿」(襟)と言っても、120㎝~130㎝×11㎝ほどの大きさの長方形の布の事です。
今の「伊達衿」(重ね衿)は裏地が付いているものが殆どです。
重ね襟ともいい、着物と半衿の間にもうひと色、違う色が入る為、とても華やかになります。
飾襟とも言われ、着物と半衿の間でもはっきり目立つように艶があって、鮮やかな色合いのものが多くなっています。
■半襟と着物のコーディネートだけでも「着物」をよく知らない私達にはハードルが高いのに、さらに高度なテクニックが必要な「伊達衿」(重ね衿)。
「伊達衿」(重ね衿)の選び方は、基本的には帯揚げ、帯締めの色に合わせたり、帯の柄の色に合わせたりすると統一感が出て合わせやすいです。
特にフォーマルなお席では統一感を大切にすると「場の雰囲気」に合った、失礼のない装いになります。
■「伊達衿」(重ね衿)って、フォーマルな着物には必ず必要なもの?
いいえ、必ず必要な物ではありません
お洒落の為に付けたり、着物の格を上げる為に付けるものです。
もともと、着物の礼装は、着物を2枚重ねて着るしきたりがありました。
それを簡略化して「伊達衿」(重ね衿)として見せかけで「2枚着物を着ています」と演出しているのです。
今風に言うと「ちょっと楽して豪華に見せよう☆」って事ですね☆
先人も私達と同じで、お洒落の為にいろいろ考えていますよね☆
「お洒落」をするポイントはいろいろあると思いますが、「あの人、素敵♪」って言われるような、
そんな素敵な着物姿でお出掛けしたいですね♪
ちょっと着慣れているお洒落さんになる為に、ぜひ、「伊達衿」(重ね衿)のお洒落も加えてみては?
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