卒業式で母親が着る着物は小紋でも大丈夫?
子供の卒業式に着物を着ていきたいと考える母親も多いでしょう。
しかし、着物といっても幅広いスタイルや色・柄があるため、悩んでしまう方も多いと思います。
本記事では卒業式に母親が着る着物は小紋でも大丈夫なのか、どのような着物の種類を選ぶとよいのか解説していきます。
さらに着物にピッタリなバッグや扇子・ストールもご紹介するので、これから子供の卒業式を迎える方はぜひご参考ください。
卒業式に母親が着る着物の種類は何?
卒業式に母親が着る着物の種類は色無地や付下げ、江戸小紋、訪問着がよいでしょう。
あまりピンとこない方も多いかもしれないため、各着物の特徴を簡単に解説します。
- 色無地:一色で統一された着物。地紋があるタイプとないタイプの2種類があり、地紋のないタイプはカジュアルな着物として扱われます。地紋があるタイプは礼装用として扱われることが多いのが特徴です。
- 付下げ:控えめな柄のフォーマルな着物。訪問着と似たような着物の種類ですが、反物で売られていることや柄が合い口でつながらないのがポイントです。
- 江戸小紋:小紋という着物の種類の一種。とても小さな柄を1色のみの型染めで仕上げています。カジュアルな場面でも着用できるのが特徴です。
- 訪問着:カジュアルな場面からフォーマルな場面まで、幅広く対応できる着物の種類です。付下げよりも豪華な柄が多いのが特徴となっています。
卒業式や入学式などの式典に出席する際は、フォーマルな着物を着用するのが一般的です。
「フォーマル」とは、正式なさま・公式なさまなどの意味です。
卒業式で着る着物はその場にふさわしい装いであることが大切になります。
着物にも幅広い種類があるため、「着物であればどれを選んでも卒業式にふさわしい装いになる」とは限りません。
上記に挙げた、準礼装・略礼装といわれる色無地・付下げ・江戸小紋・訪問着であれば卒業式に着て行っても違和感がないでしょう。
着物の色は暗すぎる色や派手な色は避けるのが無難です。
豪華すぎる柄を選ぶと、子供と並んだ時に不釣り合いになってしまう可能性があるため注意しましょう。
江戸小紋は柄や紋の入れ方によって格が異なります。
中でも一番格の高い模様が、鮫・角通し・行儀というもので、さらに大小・万筋が加わると江戸小紋五役という種類の格になるのがポイントです。
江戸小紋五役に紋を入れた着物は略礼装に分類され、卒業式により適した装いになります。
ぜひ上記のポイントを押さえつつ、卒業式に適した素敵な着物を選んでみてください。
卒業式の着物にピッタリなバッグは?
卒業式に着物を着ていく場合、バッグも着物に合わせて選ぶ必要があります。
おすすめはがま口タイプのバッグや利休バッグ、和洋兼用デザインのバッグ、和装用牛革バッグなどです。
バッグの文様で選ぶなら、亀甲・青海波・沙綾形・七宝などがよいでしょう。
着物を着るのだからバッグも和装用の物を選ばなくてはいけないのか、というとそうではありません。
必ずしも和装用バッグである必要はないため、和装全体のコーディネートを壊さないように注意しつつ、持ち運びしやすいバッグを選ぶのがポイントです。
卒業式に持っていくバッグは、以下のポイントに注目して選んでみてください。
- 色
- 形や大きさ
- 持ち手のデザイン
- 素材
まずはバッグの色ですが、卒業式では過度にフォーマルを意識しすぎる必要はありません。
フォーマル用和装バッグのカラーは金や銀が多く見られますが、着物の色味に合わせて選ぶのがおすすめです。
ただし着物と同様、派手な色味は避けるようにしてください。
上品な雰囲気の色味だと、卒業式というフォーマルな場にもふさわしいコーディネートとなるでしょう。
次に形や大きさです。
上記に挙げたがま口タイプのバッグや利休バッグは定番の和装バッグです。
形に悩むようであればこれらの和装バッグを選ぶのが無難でしょう。
がま口バッグは小さ目なつくりとなっていますが、財布やスマートフォン、ハンカチ、ティッシュなどの必要最低限の持ち物は収納できます。
持ち物が多くなりそうで不安な場合は、サブバッグを用意することをおすすめします。
荷物が多くなった時にだけ広げて使用するとよいでしょう。
折りたためるサブバッグだと、コーディネートを崩さないため重宝します。
バッグは持ち手のデザインにもこだわって選んでみてください。
着物とのバランスを考えると、短めの持ち手のバッグがおすすめです。
チェーンタイプのバッグや持ち手がついていないバッグもありますが、できれば避けた方がよいでしょう。
なぜならチェーンの破損を気にしてしまったり、手がふさがってしまったりする可能性があるためです。
バッグの素材は着物の素材と同じもの、または相性の良い素材を選ぶことが大切です。
正絹や合成繊維のような光沢感のあるデザインのバッグなら、上質な着物にもマッチするでしょう。
上記に解説した選び方のポイントを参考に、着物に合う使いやすいバッグを選んでみてください。
卒業式の着物の扇子やストールはどれをすればいいの?
卒業式に着物を着ていくのなら、それに合わせる扇子やストールも慎重に選ばなくてはいけません。
結婚式などのお祝いの場に着物を着ていく際、「末広」という扇子を帯に挿すのが一般的となっています。
末広は「末広がり」という縁起の良い言葉が語源とされており、祝いの場でよく使用される小物です。
末広は基本的に金色や銀色が多いですが、幅広い柄があります。
男性用と女性用で柄が異なるため、購入時には誤って男性用の物を選ばないように注意してください。
また入学式・卒業式では末広はあってもなくてもどちらでもよいとされているため、もし必要ないと感じるのであればわざわざ新しく用意する必要はありません。
周りの保護者が身につけている場合は、浮かないように自分も身につけるとよいでしょう。
卒業式は2~3月に行われるため、寒かったり雪や雨が降ったりする可能性があります。
着物だけだと風邪をひいてしまうこともあるかもしれません。
防寒対策として、ストールやショールを用意するのがおすすめです。
首回りをストールやショールで覆うだけでも、保温性が高くなります。
ただし卒業式の間ストール・ショールは脱いでおくのがマナーのため、厚着するなどしっかりと防寒対策をしておきたいところです。
またストールだけでは寒さが厳しい地方もあるでしょう。
その場合は着物の羽織や道中着を着用するのがおすすめです。
着物用の防寒具のようなもので、さまざまなデザインがあります。
卒業式に着用する場合は、より格が高い紋入りの羽織または道中着を用意するとよいでしょう。
また扇子やストールの他、草履も着物のデザインに合うものを選ぶのが望ましいです。
雨や雪の多い地方であれば、防寒用の草履を探してみるのもよいかもしれません。
まとめ
卒業式で母親はどのような着物を着るべきなのか、卒業式に適した着物やバッグ、小物類について解説しました。
卒業式はフォーマルを意識しつつも、子供より一歩引いた装いになるよう注意しなければいけません。
卒業式に母親が着用する着物は、色無地、付下げ、江戸小紋、訪問着などがよいでしょう。
派手な色や暗すぎる色は選ばず、上品さが感じられるデザインの着物を選ぶのがポイントです。
バッグは必ずしも和装用の物を選ぶ必要はありません。
和装全体のコーディネートを壊さないような上品な雰囲気のバッグを選びましょう。
卒業式に適した着物を持っていない方は、わざわざ新しく購入するのではなくレンタルサービスを利用するのもおすすめです。
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